SUMIPEX メタクリル樹脂 スミペックス  
MMA事業部
テクニカルデータ  スミペックスアクリル材料の性質
ページトップページトップ
 
 
トップページ
トピックス
製品紹介
スミペックスについて
スミペックスアクリル材料
    ⇒住化アクリル販売HPへ展開
    ⇒住化アクリル販売HPへ展開
テクニカルデータ=技術資料編
スミペックスの基本的性質
スミペックスアクリル材料の技術資料
    ⇒住化アクリル販売HPへ展開
事業所所在地
お問い合わせメール
サイトマップ
プライバシーポリシー
ご利用条件
 
射出成形における成形上の問題点と対策

シルバーストリーク
クレージングおよび クラック
ヒケ
離型不良
フローマーク
バリ
ショートショット
ウエルドライン
焼け
光沢不良
そり

不良現象 シルバーストリーク
定義 材料の流動方向に銀白色の条痕が現れる現象
基本原因 材料の揮発分がキャビティ内部へ樹脂と共に射出されたときにつくった軌跡
個々原因 対策 備考
成形条件 1)成形材料の一部が熱分解し、揮発性物質を生ずる
1)シリンダー温度の低下、サイクルの短縮
ショートショットに注意
2)材料の可塑化不足 2)可塑化を良くする
3)射出速度が速すぎる 3)射出速度を落とす
4)射出圧力の不足 4)射出圧力を充分にする
5)スクリューにエアーを巻き込む 5)背圧をかける
6)金型温度が低すぎる 6)金型温度を上げる
金型 1)エアー抜き(ガス抜き)が悪い
1)ガス抜きをつくる
 
2)ゲートの位置不良 2)適所にする
3)ゲート、ランナー、スプルーが過小 3)大きくする
材料 1)材料の水分、その他揮発分の気化
1)材料を充分乾燥する
一般には80℃で3時間
2)金型面の水また離型剤の付着 2)キャビティ面をよくふき、水、離型剤をのぞく
3)スリッパ-の混入量多過ぎ 3)適量とする

不良現象 クレージング および クラック
定義 成形品の表面に毛髪状の線にみえる小さい割れまたはひび
基本原因 成形品の内部応力があるために発生する
個々原因 対策 備考
成形条件 1)射出圧力の過大による残留応力の発生
1)射出圧力を低下させる
ショートショットに注意
2)パッキング圧力の過大による残留応力の発生 2)パッキング圧力を低下させる
3)材料供給量の過多 3)材料供給量を減らす
4)金型温度の低過ぎ 4)金型温度を上げる  
5)離型不良のため、特定箇所に応力が集中する 5)金型構造を変えて離型しやすくする離型剤を使用する  
6)成形物の構造上歪の生成しやすい場合 6)肉厚の急変およびシャープなエッジをさける  
7)金型に塗布した離型剤中の溶剤による場合 7)離型剤の使用中止またはクレージングに影響のない離型剤に変える  

不良現象 ヒケ
定義 成形物表面の凹み変形
基本原因 溶融材料がキャビティ内で冷却され体積収縮をおこす際、その収縮分に相当する材料が補充圧入されていないため起る
または冷却時の収縮の不均一による
個々原因 対策 備考
成形条件 1)キャビティ内への材料圧入不足
1)射出圧を増加する
過剰にならぬよう注意
2)1ショットの材料供給量不足 2)適量にする  
3)溶融成形材料の冷却固化時の体積収縮過大 3)シリンダー温度を下げる ショートショットに注意
4)金型温度の低すぎ、高すぎ 4)金型温度を適性にする  
5)冷却不足 5)金型温度の低下または冷却時間を延長する 気泡光沢不良に注意
金型 1)ゲート、スプルー、ランナーの細過ぎ
2)ゲートの位置不良
3)ゲートの大き過ぎ
(キャビティより溶融材料の逆流出)
1) ゲート、スプルー、ランナーを広げる
2)成形物の肉厚の変化のある場合は肉厚部にゲートをつけるようにする
3)ゲートを適正にする
 バック時間を長くする  

不良現象 離型不良
定義 固定金型についたり稼動金型についても離型の際割れたりする
基本原因 キャビティ内部で成形品に歪がつよくのこり、収縮が均一にならず部分的となるので金型を締めつける形になる
抜き勾配が適当でない
個々原因 対策
成形条件 1)射出圧力が高い
1)圧力は適性にする
2)射出保持時間が長い 2)保持時間を短くする
3)材料供給量が多過ぎる 3)供給量を適性にする
4)樹脂温度が高すぎる 4)樹脂温度を適性にする
金型 1)型温度の低過ぎ、高過ぎ
1)適当な金型温度にする
2)ノズルタッチ不良 2)ノズルタッチを確実にする
3)ゲートバランス不良 3)各キャビティに樹脂が均等に流れるようにゲートバランスを適当にする
4)ノズル径がスプルー径より大きい 4)ノズル径をスプルー径より小さくしRをあわせる
5)スプルーの角度が小さい 5)大きめにする
6)型にアンダーカット部がある 6)できるだけアンダーカット部をさける。やむをえないときは適正な処理をする。

不良現象 フローマーク
定義 成形品の面にゲートを中心として発生する年輪状の縞
基本原因 金型に樹脂を無理に流し込むために表面に流れの方向と直角に細い褶曲を生ずる
個々原因 対策
成形条件 1)樹脂温度が低い
1)シリンダー温度を上げる
2)射出速度が遅い 2)低速で射出する
3)射出保持圧が不足 3)保持圧を高くする
4)保圧時間が短い 4)保圧時間を長くする
5)ノズル過少 5)大きくする
金型 1)型温度が低い
1) 高くする
2)型冷却が不適当 2)均一な冷却方法をとる
3)ゲートが広い 3)適正になる
材料 1)材料の流動性不良 1)適当な品種をえらぶ

不良現象 バリ
定義 パーティングに樹脂が流れ込む現象
基本原因 型締圧が射出圧より低くなり射出のときに金型が開くパーティング部に異物をはさんでいる
個々原因 対策
成形条件 1)射出圧力が高い
1)圧力を適性にする
2)型締力が不足している 2)型締力を増す
3)材料供給量が多い 3)適正な供給量にする
4)樹脂温度が高い 4)適当なシリンダー温度とする
5)射出圧力保持が長い 5)圧力保持時間を適正にする
6)射出速度が早い 6)射出速度を遅くする
金型 1)金型の芯があっていない、パーティングライン不良
1)パーティングを厳密に合わせる
2)金型プレート間に異物が附着している 2)金型を掃除する
材料 1)流動性が良過ぎる 1)適正な成形条件をとる

不良現象 ショートショット
定義 材料不足により不完全形状の成形物を生ずる現象
基本原因 金型内で成形材料が完全充填されないで冷却固化する
個々原因 対策 備考
成形条件 1)供給材料の不足
1)原料供給量を適量にする 過剰にならぬよう注意冷却時間が長くなる
2)射出圧不足 2)射出圧を増す
3)金型温度の低過ぎ 3)金型温度を上げる
4)材料供給不良
ホッパーよりの落下不良
スクリューへの喰い込み不良
ホッパー下部にブリッジをつくらぬよう注意する
シリンダー温度の勾配を適当になる
金型 1)スプルー、ランナー、ゲートにおける抵抗大

1)スプルー、ランナー、ゲートの断面積を増す
または長さを短くする
または表面仕上げを滑らかにする
 
2)キャビティの流動抵抗大 2)-1ゲートの位置を変える
2)-2材料の流動が良くなるように形状厚みを変える
3)ガス抜け不良 3)適正なガス抜きをつける
材料 1)材料の流動性不良 1)シリンダー温度を上げる、サイクルを長くする、射出速度を増す
2)流動性の良い材料にする
変色分解によるシルバーラインに注意

不良現象 ウエルドライン
定義 成形物表面に生じた成形材料の融着不良現象
基本原因 成形材料がキャビティ内を分岐したのち再び合流するとき材料温度が低下して完全に融合せず融着不良となる
個々原因 対策 備考
成形条件 1)射出圧不足
2)溶融材料のキャビティ内での冷えすぎ
1)射出圧を増す
2)金型温度を高める
圧力過剰にならぬようにする
金型 1)スプルー、ランナー、ゲートにおける流動抵抗大
2)キャビティ内の空気抜き不良
3)成形材料のキャビティ内での分流再会合のため起きる(ゲート位置不良叉はキャビティ形状不良
1)スプルー、ランナー、ゲートの断面積を大きくするまた長さを短くする、表面仕上げを滑らかにする
2)金型に充分な空気抜きをつける
3)-1ゲート位置を変える
3)-2キャビティ構造を分流、再会合のないように変える
3)-3ゲートから最も遠いウエルドのところに過冷材料の溜り(コールドスラッグウエル)を設ける
成形物外観に注意する
材料 1)溶融材料のる流動性不良
1)シリンダー温度を高める、サイクルを長くする、流れの良い材料に変える
変色叉は分解によるシルバーストリークに注意
2)外部潤滑剤、離型剤の使用過多 2)適当にする

不良現象 焼け
定義 成形材料が成形時の過熱により変色する現象
基本原因 成形材料が過熱されて熱分解し変色する
個々原因 対策
成形条件 1)成形材料のシリンダー内での過熱 1) *シリンダー温度を下げる
*成形物重量にバランスした容量の成形機を使用する
2)射出速度が速い 2)適正な射出速度にする
3)スクリューのエヤ-の巻きこみ 3)背圧をかける
4)シリンダー、トービード、スクリュー等での滞留 4)構造を適当にする
金型 1)型内にグリスや油が附着している
1)型内を拭う
2)キャビティの末端で滞留した空気が圧縮されて燃焼する 2)ガス抜けを良くする
3)ゲート位置、大きさ、形状の不適 3)適当なものにする
材料 1) 材料乾燥時の過熱
1) 乾燥条件を適切にする
2) 材料中に揮発分が含まれている 2) 乾燥条件を適切にする

不良現象 光沢不良
定義 成形物面の光沢を失った状態
基本原因 樹脂に揮発分が多いとゲートを通過してその圧力が低下したとき気化し金型の面に凝結する
個々原因 対策 備考
成形条件 1)成形材料温度の低過ぎ
1)シリンダー温度を上げる、またサイクルを長くする
ヤケに注意
2)キャビティ内壁との密着不良 2)射出圧、射出速度を大にする
 材料供給量を増やす
 パッキング圧および時間の増大
3)樹脂の過熱分解 3)シリンダー温度を下げる
4)ノズル径が小さい 4)ノズル径を大きくる
金型 1)型温度が低すぎる
1)型温度を上げる
 
2)ゲート、ランナー、スプルーの過少 2)大きくする
3)エアー抜き不良 3)エアー抜きを適当なヶ所につける
4)型内キャビティの発錆 4)磨くか、メッキをかける

不良現象 そり
定義 金型から成形品をとり出し放置すると変形がおこる
基本原因 内部応力が原因であるクレージングの場合の内部応力が外部の変形となって現れたものである
個々原因 対策
成形条件 1)射出圧力の不足
1)圧力を適正にする
2)射出保持圧時間が短い 2)保持圧時間が長くする
3)射出速度が遅い 3)射出速度を適性にする
4)樹脂温度の低過ぎ、高すぎ 4)樹脂温度を適性にする
5)型開きが早い 5)型開き時の速度を充分遅くする
金型 1)離型が悪い
1)離型剤を使用する
2)突き出しが不適当 2)適当なエジェクション方式をとる
3)型温度が高い 3)型温度を低くする
4)ゲートが広い 4)ゲートサイズは適正にする
5)冷却の位置が悪い 5)冷却方法を適当にする
材料 1)材料の流れが悪い 1)流動性の良いグレードを使用する

ページトップ
ページトップ
ページトップ
ページトップ
 
   
   

Copyright Sumitomo Chemical Co., Ltd. MMA Division