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研究報告

住友化学 技術誌  1999 - I (1999年5月25日発行)

高固着型反応染料“Sumifix HF ”の開発-環境負荷低減への提案-

近年の環境保全意識の高まりから、繊維産業の分野でも環境に与える負荷の小さい商品が求められるようになり、加工に用いる染料に対しても環境負荷の小さいものが要求されている。セルロース系繊維用染料で最も使用量の多い反応染料は、染色時に使用する無機塩の量が多く染着率が低いため比較的環境に与える負荷の大きな染料とされており、その改善が望まれていた。我々は、少ない無機塩量で高い固着率の得られる反応染料の開発に取り組み、昨年高固着型反応染料 Sumifix HF 染料を上市した。その開発に至る経緯と性能について紹介した。
( page 4~15 by 宮本哲也、堰八淳一、鷲見武志 )

新規農薬製剤ラノー®テープの開発

ラノー®テープは有効成分として1g/m2 のピリプロキシフェンを含有する新規な農薬製剤である。ラノー®テープを作物の近傍に設置すると、黄色によってコナジラミ類の成虫が誘引され、製剤とコナジラミ類とが接触することによって有効成分が付着し、そして有効成分の作用によって次世代の発生を抑制するという全く新しい発想に基づく非散布型製剤である。
本製剤は、防除の省力性、長期間にわたる優れた防除効果、および総合病害虫管理(IPM )への適合性という特徴を備えている。本稿では、ラノー®テープの製剤設計、物理化学的性質、施用方法、および生物効力について報告した。
( page 16~24 by 井上雅夫、中村知史 )

新しい施設園芸用被覆フィルム-クリンアルファ®-

農産物輸入拡大、高齢化と後継者不足といった内外の問題に直面している日本の農業は、生産性や収益性の向上を目指し施設園芸技術の開発に力を入れている。また環境保護や安全性への配慮から、被覆フィルムではポリ塩化ビニール製からポリオレフィン製へのシフトが進んでいる。
本稿では、新しい施設園芸用被覆フィルム-クリンアルファ® -の開発を例に、被覆フィルムの技術動向を紹介するとともに、将来の施設園芸に対する当社の取り組みについて述べた。
( page 25~33 by 阪谷泰一、中 西美都子、南 部仁成、藤田勉、中川原誠 )

銀系抗菌剤“アルゲセル®”の開発

近年、MRSA、O157 等の細菌による感染症が社会問題化しており、安全で有効な抗菌剤が強く求められている。このようなニーズをターゲットとして、銀クロロ錯塩を有効成分とする新規抗菌剤アルゲセルル®を開発した。アルゲセルル® は、水で希釈して処理するだけで対象物の表面に塩化銀微粒子を付着できるというユニークな特性をもつ。また、光、温度、酸化剤等に対する安定性、細菌に対する抗菌活性も従来の銀系抗菌剤より優れている。本稿では、アルゲセルル®の物理化学性、抗菌活性、用途などについて紹介した。
( page 34~41 by 副田康貴、井上悟、浅野聡 )

メタロセン触媒系ポリエチレンの特徴と応用展開

ポリエチレン(PE)は食品包装用フィルムをはじめ幅広い分野で使用されている。最近、メタロセン触媒系PE (m-PE)が新たに加わり、いよいよ実用化段階をむかえた。m-PE は従来のチーグラー触媒系PE と比較して均一な分子構造分布を有しており、強度、ヒートシール性、抗ブロッキング性など包装用フィルムに要求される様々な品質において優れる。一方、 m-PEが市場に展開される中で新たな課題が見え始めている。
本稿では、m-PE の高性能化技術および特徴を活かした用途開発について解説した。
( page 42~50 by 近成謙三、鈴木靖朗 )

反応性化学物質の危険性評価手法

化学物質の危険性評価に際しては、安全物性ばかりでなく実際のプロセス条件にさらされた場合に発現する特性をも把握しておく必要がある。本稿では、液体・固体の発火・爆発危険性評価を中心に、その概要と測定データの評価方法について、現場技術者や研究者の参考になるようフローチャートを使って解説した。さらに、最新の反応危険性評価ソフトについても、適用例を含めて紹介した。
( page 51~61 by 菊池武史 )

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