スミカエクセル PESの金型設計

スミカエクセル PESは、溶融粘度が高く、成形収縮率が小さいため、金型の設計にあたって、以下の点に留意してください。

スプル

  • 長さはできるだけ短く、テーパーは大きく(~5゚)とることが好ましい。
  • スプル抜けを良くするため、図に示すようなスプルロックを設けることが望ましい。
スプルの説明図

ランナ

  • 太く短かくする。流動性を考慮して決定する。
  • 断面形状は、円形もしくは台形。
  • ゲートバランスを取ることが必要である。
ランナの説明図

ランナ断面寸法例(mm)

A B C D E
>4 >3 >3 >4 D/2

ゲートシステム

サイドゲート

  • 矩形ゲートは、ランド長さを短く、深さを深くすると効率的です。ゲート深さは成形品肉厚×0.7を目安とし、ランド長さは1mm以下が好ましい。
サイドゲートの説明図

ピンポイント/サブマリンゲート

  • ゲート径は0.8~1.2mmφ、ゲートランドは1mm以下が望ましい。また流動距離が長くなる場合は、ゲート径を大きくするより、多点ゲートにする方が望ましい。
ピンポイント/サブマリンゲートの説明図

フィルムゲート

  • ゲートの厚みは、成形品肉厚×0.5が好ましく、ランドは1mm以下が好適。
フィルムゲートの説明図

抜きテーパー

  • スミカエクセル PESは成形収縮率が小さいため、浅いものでも1゚(1/60)~2゚(1/30)の抜きテーパーをとることを推奨する。深いものはより大きくとることを推奨する。
  • なお、薄肉成形品は過充填になりやすいため、抜きテーパーを大きめにとることを推奨する。
    また、GF強化グレードも抜きテーパーを大きめにとることを推奨する。
  • 製品の形状により、十分な抜きテーパーが取れない場合は、スライドコア、突出し方式を工夫すること。

エアベント(ガス抜き)

  • スミカエクセル PESは、溶融粘度が高いため、1/100~5/100(mm)程度のエアーベントを設置してもバリは発生しにくい。
  • 薄肉成形品ではエアーベントの設置が望ましい。

金型材質

  • 試作および小ロットの成形に対しては、機械構造用炭素鋼(S55C)が使用できますが、摺動部を有する場合には焼き入れを推奨する。
  • 量産および高寸法精度が要求される場合には、より強靱な、クロムモリブデン鋼(SCM3,4)合金工具鋼(SKD11,61)の使用を推奨する。
  • 上記以外の材質をご使用される場合、事前に問題が無いか十分に検討すること。(金型材質としてCu系アロイ等は推奨できない。)
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