研究開発

アミダイトの品質設計

オリゴ核酸の製品品質は、アミダイトの品質によって保証しています

アミダイトは、オリゴ核酸製造における出発原料であり、A、C、G、U(T)の少なくとも4種類を用いて固相合成を行います。固相合成において、アミダイト中の不純物がオリゴ核酸に組み込まれた場合、オリゴ核酸は分子量6000~20000程度の高分子であるため、現在のカラム精製技術等では、この不純物を含むオリゴ核酸のみを選択的に除去することは非常に困難です。
低分子医薬品は、最終工程の精製操作により不純物を除去する等、品質をコントロール可能ですが、オリゴ核酸ではこれがそもそも困難であるため、製品品質を保証する上で、アミダイトの品質設計は極めて重要になります。

アミダイトに含まれるクリティカルな不純物とは

一般に、アミダイト中の不純物は、クラス1~3の3種類に分類されます(下図)。
クラス1と2は製品品質に影響を与えませんが、クラス3は製品品質に影響を与える不純物です(例えば、下図の構造を有する化合物)。

アミダイト中の不純物
クラス1 Non-reactive and non-critical
オリゴ合成に寄与しない
クラス2 Reactive but non-critical
オリゴに組み込まれるが製品品質に影響を与えない
クラス3 Reactive and critical
オリゴに組み込まれ、製品品質にも影響を与える image

オリゴ核酸におけるクラス3不純物の蓄積

例えば、僅か0.2%のクラス3不純物がアミダイト中に含まれるだけであっても、50merの固相合成を行った場合、下図に示すとおり、これに由来するオリゴ核酸の不純物は、理論上、オリゴ核酸中において10%余りにまで、その割合が増加してしまいます。このため、アミダイト中のクラス3不純物の含有量はできる限り微量に抑えることが重要になるのです。

クラス3不純物の蓄積

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HPLC分析によるクラス3不純物の厳密な管理

当社では、長年の低分子医薬品の研究開発・製造・品質保証により培った分析技術を駆使し、加えて合成技術を活用してクラス3不純物を別途合成し、アミダイト中の不純物を微量なレベルにおいて厳密に管理しています(下図は各種不純物を添加した模擬物質のHPLCチャート)。

アミダイト不純物のLCスパイク分析
アミダイト不純物のLCスパイク分析

分離不良の不純物に対しては別途分析法を開発済

例えば、1品目のオリゴ核酸について、50種類以上の不純物を合成し、不純物同定のための各種分析法を10以上開発しており、アミダイトの品質設計に関し、盤石な体制を築いています。

アミダイトの製造プロセスによる品質保証

さらに、確立した分析法に基づきクラス3不純物を管理すべく、当社において長年培われてきた有機合成・工業化のノウハウを活用し、アミダイトの製造工程における各種パラメータを検討、製造プロセスを確立することでアミダイトの品質を保証しています。