住友化学のマラリアへの取り組み

総合化学メーカー・住友化学の持つポリエチレンと防虫剤の技術を融合。
それが「オリセット®ネット」

工場用の網戸がマラリア撲滅に一役

  • 「オリセット®ネット」

ポリエチレンにピレスロイドという防虫剤を練りこみ、薬剤を徐々に表面に染み出させる技術「コントロール・リリース」。もともとは工場の虫除けの網戸として使われていた技術ですが、住友化学は、これをマラリアに苦しむ人々のために役立てられないかと考え、研究開発を積み重ねた結果、防虫剤処理蚊帳「オリセット®ネット」を開発しました。2001年には世界保健機関(WHO)から世界で初めて長期残効型蚊帳としての効果が認められ、使用が推奨されています。現在、国連児童基金(UNICEF)などの国際機関を通じて、約100カ国の国々に供給されています。

また、WHOなどが中心となりマラリア撲滅を目標に展開している「ロール・バック・マラリアキャンペーン」にも協力しています。

「オリセット®ネット」の特徴

特徴1

  • 糸の原料となる「ペレット」

従来のポリエステル製蚊帳と違い、ポリエチレン製で、糸が太く、耐久性がある。

特徴2

  • ネットの拡大画像とファイバーの断面図

蚊帳の糸に練りこんだ防虫剤が、洗濯等により表面の薬剤が落ちても中から徐々に染み出し(「コントロール・リリース」)、防虫効果が3年間持続する。

特徴3

暑いアフリカでも使いやすいよう、網目の形状を工夫し、風通しが良い。

特徴4

経済的にマラリアを予防することができる。