スミカスーパー LCPの接着

スミカスーパーLCPは市販されている接着剤(表 5-6-1)で、特に表面を処理することなく接着することができます。接着面は、250℃で熱エージングを行った後でも実用的な接着強度が保持されます。またPPSのような結晶性の樹脂は硬化温度を高くすると反りが発生する場合がありますが、スミカスーパーLCPは120~150℃の高温で硬化してもほとんど反りが発生しないため、短時間で処理ができます。特定の接着剤の使用法に関する推奨事項については、接着剤メーカにお問い合わせください。

接着強度の試験方法

試験条件は下記の通りです。

  • 試験片
    ASTM1号試験片(厚み3.2mm)
  • 試験法
    試験片に接着剤を塗布した後、10mm重ね合わせ、熱風循環オーブンの中で硬化させる。
  • 強度の測定
    引張速度1.67×10-4m/sでせん断強度を測定する。

図5-6-1 接着強度の試験方法

図5-6-1 接着強度の試験方法

表5-6-1 市販接着剤によるスミカスーパーLCPの接着強度

(単位:MPa)

  接着剤
TB2234D
(スリーボンド)
スミマックECR-9173K
(住友ベークライト)
硬化後 250℃,1hr
熱エージング
230℃,1min
IRリフロー
硬化後 250℃,1hr
熱エージング
E5008 9.2 3.0 9.2 9.1 3.8
E6008 7.7 2.8 7.8 8.8 3.5
  接着剤
テクノダインAH 7052T
(田岡化学)
テクノダインAH 6072K
(田岡化学)
テクノダインAH 062K
(田岡化学)
硬化後 250℃,1hr
熱エージング
硬化後 250℃,1hr
熱エージング
硬化後 250℃,1hr
熱エージング
E5008 6.2 4.6 6.7 4.3 6.6 3.8
E6008 7.0 4.4 6.1 4.2 5.6 5.0
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