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愛媛工場で飼料添加物メチオニンの生産能力を増強

2016年05月19日

住友化学は、旺盛な需要に対応するため、このたび愛媛工場(愛媛県新居浜市)に、飼料添加物メチオニンの製造設備1系列を増強することといたしました。増強規模は年産約10万トンで、増強後の生産能力は既存設備とあわせ年産約25万トンになります。増強設備の完成は、2018年半ばを予定しています。

メチオニンは、動物の体内で合成することができない必須アミノ酸の一種で、トウモロコシ等を主原料とする鶏の飼料はメチオニンが不足していることが多いため、鶏肉や鶏卵の生産性向上を目的に、飼料添加物として広く使用されています。また、メチオニンを添加して飼料内のアミノ酸バランスを整えることで、鶏の体内におけるアミノ酸の効率的な吸収を促し、温室効果ガスの発生原因となる排泄物中の窒素化合物を低減させる効果もあります。

近年メチオニンの需要は、世界的な人口増加や、新興国の経済成長による食肉文化の広がりに加え、比較的メチオニン含量の高い飼料原料である魚粉の価格高騰、育種改良に伴う家畜のメチオニン要求量の増加など、さまざまな理由から拡大を続けています。メチオニン市場は、現在全世界で約110万トンといわれ、足元年率6%程度の成長をしており、今後も同程度での成長が期待されています。

今回の立地について、コスト競争力の観点をはじめ多角的に検討した結果、インフラや豊富な製造ノウハウ、原料から製品までの一貫生産による高いコスト競争力に加え、需要が伸長するアジア地域への拡販優位性、また愛媛県や新居浜市からの誘致もあり、当社として国内最大級の投資を愛媛工場で実施することといたしました。

住友化学は、高い成長が見込まれるライフサイエンスを重点分野の一つと位置付け、事業の拡大を進めています。今回の増強により、当社はメチオニン事業のアジアにおけるリーダーとしての地位を確固たるものとすると同時に、世界規模での食糧の安定供給に貢献してまいります。

以上

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