住友化学は、環境・気候変動問題が当社グループにもたらす主な事業機会として、GHG排出削減などの気候変動や環境に関する課題の解決に資する製品・技術の需要の増加があると認識しています。こうした機会の獲得に向け、気候変動対応、環境負荷低減、資源有効利用の分野で貢献する当社グループの製品・技術を環境貢献製品等認定委員会※(通称:Sumika Sustainable Solutions認定委員会)にて“Sumika Sustainable Solutions(SSS:トリプルエス)”として自社で認定し、その開発や普及を促進しています。
また、SSS認定製品の売上収益を達成目標として位置づけ、進捗をモニタリングするとともに、SSSの認定取得をはじめとする社会価値創出への貢献を社員の功績表彰制度の評価項目の一つと設定しています。
当社グループは、今後もSSS認定製品・技術の開発・普及に注力し、持続可能な社会を構築するための課題の解決に貢献していきます。
- レスポンシブル・ケア委員会の下に環境貢献製品等認定委員会(Sumika Sustainable Solutions認定委員会)を設置
SSS認定の流れ
環境貢献製品等認定委員会 体制図
8年目となる2022年度時点で認定製品・技術数は71、売上収益は約6,828億円となりました。今回新たに認定されたのは、5G通信対応高周波トランジスタ用高周波GaNエピタキシャルウェハ、スプレー容器代替用の液体シャワー除草剤用エコパウチ、天然由来成分のみによる殺虫剤ベニカナチュラルスプレー、環境保全型農業に活用できる生物農薬、ベクターコントロールに資するスミラブ2MR/WALS技術などの住友化学および住友化学グループの製品・技術です。2030年度までにSSS認定製品の売上収益を1兆2,000億円とすることを目指しています。
SSS認定製品の売上収益
(億円)
2022年度 | |
住友化学グループ売上収益 | 28,953 |
SSS認定製品の売上収益 | 6,828 |
SSS認定要件カテゴリー/認定要件
認定要件カテゴリー | 認定要件 | SDGsとの対応 |
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気候変動対応 | ①温室効果ガス排出削減への貢献 | |
②新エネルギー創出関連で使用される製品または、部材・材料 | ||
③バイオマス由来の原料を使用 | ||
④気候変動による影響への適応貢献 | ||
環境負荷低減 | ⑤廃棄物・有害物質の削減や環境負荷低減への貢献 | |
⑥食糧生産における環境負荷低減への貢献 | ||
資源有効利用 | ⑦リサイクル・省資源化の実現への貢献 | |
⑧水資源の効率的な利用に資するもの | ||
その他 | ⑨その他サステナブルな社会の構築への貢献 | (案件による) |
(注)認定要件とSDGsとの対応に関しては、複数のゴールを記載している場合でも、製品・技術の内容により、一部対応しない場合がある
2022年度 各認定分野における製品・技術数の割合
当社は、一般社団法人日本化学工業協会より、「低環境負荷・併産品フリーのクメン法プロピレンオキサイド製造プロセス開発と工業化」で第52回(2020年5月)、「低環境負荷塩化水素(HCl)酸化による塩素製造プロセスの開発と工業化」で第54回(2022年5月)の日化協技術賞「総合賞」を受賞しました。また、住化分析センター(株)の「燃料電池自動車の水素品質評価用簡易サンプリング技術」は近畿化学協会の第21回「環境技術賞」を受賞(2021年4月)しています。これらの技術はSumika Sustainable Solutionsとして認定されています。