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「サステナブル マテリアル展」出展のお知らせ

2023年09月27日

住友化学グループは、サステナブルな製品に特化した商談会「サステナブル マテリアル展」に出展いたします。今回は、当社グループが目指す2050年カーボンニュートラル(CN)に貢献する独自の製品・技術を【CNへの提供】【CNを牽引】【CNに挑戦】の3つのカテゴリーに分類して展示いたします。サステナブルな社会の実現に貢献する当社製品・技術を、ぜひ会場でご覧ください。

1.展示会概要
高機能素材Week東京展 第3回サステナブル マテリアル展(通称SUSMA展)
会 期: 2023年10月4日(水)~6日(金) 10:00~18:00(最終日のみ17:00終了)
場 所: 幕張メッセ 5ホール(当社ブース番号36-52)
ウェブサイト:https://www.material-expo.jp/tokyo/ja-jp/visit/susma.html

※展示会への入場には、下記URLからの事前登録が必要です。
https://www.material-expo.jp/tokyo/ja-jp/register.html?code=0814751788840897-TML

 

2.出展内容

【CNへの提供】
 ①  樹脂製蓄熱材「コンフォーマ®
20~35℃前後の温度域で吸放熱が可能な潜熱蓄熱性の樹脂です。コンフォーマを用いて紡糸した繊維は、温度調節が可能であり、衣服・寝具などに応用することで、暑い時は吸熱し、寒い時は放熱し、快適な温度を長時間保持できるため、家庭内のエアコン負荷の低減に寄与すると考えています。また従来、季節ごとに使い分けられていた繊維製品を統一することも可能であり、繊維の原材料や製造時のエネルギー、CO2など種々の削減効果も期待できます。

 

 ②   炭素を土壌に貯め込む微生物「菌根菌」(きんこんきん)を用いた農業資材「MycoApply®」(マイコアプライ)
土壌中に生息する有用微生物の一種「菌根菌」の働きにより、植物の成長と土壌環境の向上を両立できます。光合成で発生した炭素を土壌に固定化する働きも研究中で、カーボンネガティブへの貢献にも挑戦しています。

 
 ③  優れた耐熱性と成形加工性を備えたスーパーエンプラ「スミカスーパー®LCP」
スミカスーパー®LCPと長繊維フィラーとの組み合わせのコンパウンドは、金属並みの剛性を有しつつ、射出成形法で短時間に1回の成形で部品を作ることができ、大幅なエネルギー削減に寄与する材料です。

 

 【CNを牽引】
 ④  自然由来の素材で軽量化に貢献する「木材繊維強化再生ポリプロピレン」
再生ポリプロピレンを木材繊維で強化した環境に優しい高性能材料で、この技術の特徴について紹介します。(住友林業株式会社と連携しての取り組みとなります)

  • スマホケース(左):繊維量51%、無着色 (右):繊維量51%、白着色

 

 ⑤  廃プラスチックを原料とした再生ポリプロピレン
廃車部品および市場から回収した廃プラスチックを、ポリプロピレンに再生する技術に取り組んでいます。リサイクル品でありながら、性能低下を抑えた再生材料として活用できる住友化学の独自技術です。(廃プラスチック原料の提供元であるリバー株式会社と連携しての取り組みとなります。)

  • 自動車のシフトレバー付近を模した試作品(再生ポリプロピレン:100%)

 

 ⑥   “ごみ”資源由来エタノールや廃プラスチックを原料とした環境配慮型ポリオレフィン
“可燃性ごみ”をリサイクルして得られる“ごみ”由来エタノール(積水化学工業株式会社製)や、バイオエタノール、廃プラスチックを原料として製造され、従来の化石由来原料を使用した製品の代替として、同等の品質を持つ環境配慮型ポリオレフィンの製造技術をご紹介します。環境配慮型ポリオレフィンは、自動車や電子機器、包装材料など日常生活に不可欠な素材としての活用が想定されています。

  • 環境に配慮したエタノール由来のエチレン試験製造設備

 

 ⑦  炭素循環を推進する「アクリル樹脂のリサイクル:スミペックス® Meguri®
アクリル樹脂のリサイクル技術(ケミカルリサイクル/マテリアルリサイクル)を活用した製品を紹介します。スミペックス® Meguri®のケミカルリサイクル材は、既存品と同等の物性、透明性、加工性がありますので、既存の化石由来のPMMAから、スミペックス® Meguri®に切り替えていただくだけで、お客様がプラスチックリサイクルに取り組んでいただくことが可能となります。

  • アクリル樹脂を用いた製品

 
 ⑧  GHG削減に貢献するポリエチレン「EXCELLEN® GMH
EXCELLEN® GMHが実現した低密度帯に相当する柔軟性が求められる製品では、原料としてEVAやPOEが選択されますが、これらはGHG排出量の多い非気相法の重合プロセスで製造されます。気相法で製造するEXCELLEN® GMHに代替することで、製造プロセスにおけるGHG排出量の削減が期待されます。加工性の良さを特徴としており、使用する際の電力削減にも寄与しますので、お客様の製品ライフサイクル全体におけるGHG排出量を削減することができます。

 ⑨  水平リサイクルを可能にするポリエチレン系モノマテリアル包材
容器包装には、複数の異なるプラスチック原料が多層で使用されますが、使用する原料を単一にすることで、使用済み製品を再資源化する水平リサイクルを実現します。包材として必要な剛性の付与には高剛性ポリエチレン「スミクル®」を、ガスバリア性の付与にはガスバリアコート剤「STRADER®」(ストレーダー)を使用します。「スミクル®」、「STRADER®」、両者を使用した「ポリエチレン系モノマテリアル包材」の特徴について紹介します。
(住化積水フィルム株式会社より出展)

  • ガスバリアコート「STRADER®

  • 「スミクル®」使用パッケージ

 
 ⑩  独自の高熱伝導フィラーを用いた高熱伝導絶縁材料
スマートフォンや電気自動車の性能が向上するにつれて、ICや蓄電池などが高熱を発しており、その熱を逃がすことが性能維持や故障防止のために重要になっています。住友化学の高熱伝導絶縁材料は当社独自材料を用いることで、放熱フィンや熱再利用システムなどへ効率的に熱を伝導させることができ、かつ独自製法を用いることで、省エネルギーを実現しています。この材料を放熱材料として使用した際、通常より高放熱であるがゆえに薄膜化が可能となり、使用量が低減できる等、環境への配慮も期待できます。

 ⑪  製品カーボンフットプリント(CFP)算定システム「CFP-TOMO®
住友化学は、製品ライフサイクルの各過程で排出された温室効果ガス(GHG)の排出量をCO2排出量に換算して表すCFPを簡易かつ効率的に算定できるシステムCFP-TOMO®を自社開発いたしました。この技術は、他社に広く無償で提供しています。
CFP-TOMO紹介サイト:
https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/information/cfp_tomo/

 
【CNに挑戦】
 ⑫  少量添加するだけで防汚性が付与できる表面改質材
高分子系の添加材であり、現在お使いの樹脂原料に少量添加するだけで防汚効果を安定的に発揮できます。ヌメリや藻、各種油による汚れを抑制したい樹脂製品や、メンテナンス作業が実施しにくい箇所への適用を考えています。

 ⑬  「新技術情報サイト」
住友化学で開発中の新技術や今後新たに上市する製品の情報をいち早くお知らせするウェブサイトを2022年11月に公開しました。お客さまと当社をつなぐ新たなコミュニケーションの場として展開しています。
新技術情報サイト:https://www.sumitomo-chem.co.jp/rd/technical_information/

  ⑭  持続可能な社会の実現に向けた認定制度「Sumika Sustainable Solutions(SSS)」
気候変動対応、環境負荷低減、資源有効利用などの分野で貢献する住友化学グループの製品・技術をSSSとして自社で認定する取り組みを推進しています。当社は、SSS認定製品・技術の開発・普及を通じて持続可能な社会をつくるための取り組みを進めています。

 

 ⑮  水存在下でもCO2吸着量が低下しない吸着材
住友化学の開発品は、温度の上げ下げでCO2吸着と脱離を繰り返すことができ、回収したCO2を活用することが可能です。湿度が高い環境でもCO2吸着性能が低下しません。また不燃性で火災のリスクがありません。空気中400ppm程度の低濃度CO2を吸着することも可能です。

問い合わせ先

代表窓口:技術・研究企画部 TEL: 03-5201-0223

以上