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マラリア対策用の新規室内残効性スプレー剤を開発

2014年09月22日

住友化学は、このたび、マラリア対策用の新規室内残効性スプレー(「IRS」:Indoor Residual Spray)剤を開発し、世界保健機関(WHO)の推薦を得るべく申請いたしました。

マラリアは、マラリア原虫に感染した蚊に刺されることにより人に感染し、現在、世界では、毎年約2億人がマラリアを発症し、約63万人が亡くなっていると言われています。WHOのマラリア対策は、予防、治療、およびこれらに寄与する研究を重要視しており、効果的な感染予防の手段として、長期残効型防虫処理蚊帳などとともに、IRS剤の使用が推奨されています。これらの防除手段の普及が進んでいる地域ではマラリアの罹患率が低下するなど、その効果は既に実証されています。

一方で、サブサハラ(サハラ砂漠以南)のアフリカ諸国を中心に一部の地域では、マラリア対策に広く使われている既存の殺虫剤に抵抗性を有する蚊の発生が、確認されています。現在、WHOでIRS剤用有効成分の分類として推薦されているものは4種類に限られており、この約40年間、新たな分類の殺虫剤が登場していないこと、既存の殺虫剤に抵抗性を有する蚊が問題となる要因になっています。住友化学は、今回開発した新規IRS剤が、こうした抵抗性を有するマラリア媒介蚊にも実使用レベルで有効性を示すことを確認いたしました。

住友化学は、従来から生産・販売を進めている長期残効型防虫処理蚊帳「オリセット®ネット」、「オリセット®プラス」や幼虫駆除剤「スミラブ®粒剤」に加えて、このたび開発した新規IRS剤など薬剤の作用機作や施用が異なるさまざまな防除ツールを提案していくことで、より一層効果的なマラリア、感染症予防に取り組んでまいります。

以上

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