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住友化学とザイマージェン 、再生可能な資源を用いた高機能材料の開発で提携

2019年04月17日

住友化学と米国のバイオ技術スタートアップ企業であるザイマージェン社は、このたび、新しい高機能材料の開発に向けた複数年の業務提携に合意しました。この協業を通じて、両社は、先端産業において高度化する顧客のニーズに対応するための新規材料開発に取り組みます。

電子機器メーカーや消費者は、洗練されたディスプレイと新たな機能を備えた、より小さくて軽い、そしてエネルギー効率に優れた安価なデバイスを求めており、今日その需要はますます高まっています。そのため、電子機器メーカーはこれらの次世代電子機器向けの新しい材料を探索していますが、材料開発にあたっては、コストや製造技術面から、従来の石油化学以外の手法も取り入れる必要が生じています。

ザイマージェン社は、AIやロボットによるオートメーションラボ、最先端のゲノミクスが融合した技術基盤を有しており、生物学的手法を通じた持続可能で再生可能な新規化合物を創出することができます。住友化学は、マーケットインのサプライチェーンの構築を通じて、主要な電機メーカーに高品質なエレクトロニクス材料を供給しています。革新的技術を持つザイマージェン社と、高い素材開発力を有し、エレクトロニクス分野におけるリーディングサプライヤーである住友化学が協力することで、価格競争力と優れた特性を備える高機能材料の開発が可能となり、エレクトロニクス分野などのさらなる発展につながると確信しています。

両社が開発を予定する高機能材料は、ディスプレイ用の光学フィルム、傷に強いハードコート材料、フレキシブル基板向け材料、接着剤などが挙げられます。これらの新規材料は、次世代の高機能製品を生み出すための一助と考えています。

ザイマージェン社の製品部門責任者、リチャード・ピータースは次のように述べています。「私たちは住友化学とパートナーを組むことを光栄に思います。そして、この協力関係は、エレクトロニクス分野での真のイノベーションを引き起こす大きな駆動力になると考えています。なぜなら、生物学を駆使したポリマーなどの新規材料探索を得意とするザイマージェン社と、ユニークな切り口で厳しい市場ニーズに応えてきた住友化学が、それぞれの長所を最大限に生かした取り組みだからです」

住友化学の副社長執行役員である上田博は、次のように述べています。「住友化学の化学技術とザイマージェン社が得意とする生物学ならではの多様な分子への専門知識を組み合わせることで、顧客のニーズを満足する高性能な材料開発が可能になると考えています。すなわち、分子生物学を通じて、従来の手法では不可能だった、信頼性が高く、費用対効果に優れた性能をお客さまへ提供することができるでしょう」

住友化学とザイマージェン社は、エレクトロニクス分野にとどまらず、さまざまな産業分野において「不可能を可能にする」高機能材料の開発を進めてまいります。

以上

住友化学について

石油化学、エネルギー・機能材料、情報電子化学、健康・農業関連事業、医薬品の5部門にわたり、幅広い産業や人々の暮らしを支える製品をグローバルに供給する日本の総合化学メーカーです。2017年度の売上高は約2.2兆円、従業員数は約3万2000人です。

詳細は、住友化学のウェブサイトをご覧ください。

https://www.sumitomo-chem.co.jp

ザイマージェン社(Zymergen)について

世界経済フォーラムのテクノロジーパイオニアにも選出された世界初の分子製造テクノロジーを有する企業です。機械学習やロボットによるオートメーション化、そして生物工学を駆使した従来とは抜本的に異なる手法で、農業から化学品や基礎原料、医薬品に至るまで、あらゆる産業において、新規分子の発見や材料の性能向上に携わり、世界中のFortune 1000企業や主要企業に価値をもたらしています。

詳細は、ザイマージェン社のウェブサイトをご覧ください。

https://www.zymergen.com/

本リリースに関するお問い合わせ先

  • 住友化学株式会社
    コーポレートコミュニケーション部

    03-5543-5102
    sumika-kouhou@ya.sumitomo-chem.co.jp

  • Zymergen, Inc.
    Angela Allison

    aallison@theoutcastagency.com