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第54回日化協技術賞「総合賞」を受賞
~塩化水素から効率的に塩素を製造する技術の開発と工業化で評価~

2022年05月20日

住友化学は、このたび、一般社団法人日本化学工業協会(以下、「日化協」)より、第54回日化協技術賞「総合賞」を受賞いたしました。受賞対象となった技術は、「低環境負荷塩化水素(HCl)酸化による塩素製造プロセスの開発と工業化」です。

日化協は、化学工業の健全な発展と、それによる日本経済の繁栄と国民生活の向上に寄与することを目的に1948年に設立されました。日化協技術賞は、優れた化学技術の開発や工業化によって化学産業ならびに経済社会の発展に寄与した事業者を表彰する制度で、総合賞、技術特別賞、環境技術賞があります。住友化学は、2019年度にも「低環境負荷・併産品フリーのクメン法プロピレンオキサイド製造プロセスの開発と工業化」で総合賞を受賞しています。

今回「総合賞」を受賞したのは、塩素からポリウレタンの主原料となるイソシアネートを製造するプロセスなどで副生するHClを利用し、独自の高活性酸化触媒を用いて効率的に塩素を製造する技術です。塩素は基幹化学品として幅広い用途で活用されていますが、電気分解など従来の製造方法では多量のエネルギーを必要とするため、副生するHClを効率的に塩素にリサイクルする技術は経済面・環境面で高いニーズがあります。住友化学は、イソシアネート製造プラントを中心に、これまでに国内および海外の化学メーカーに当該ライセンスの供与を行ってきました。今後はイソシアネート以外のHCl副生プロセスにも適用を進め、世界の塩素チェーンの環境負荷低減に貢献していく考えです。従来の塩素製造方法からの置き換えによるCO2排出量削減は、今後数年で200万トン/年に達する見込みです。

住友化学は、経営として取り組む重要課題の一つに「環境分野への貢献」を掲げており、エッセンシャルケミカルズ部門では、環境負荷低減技術のライセンス供与数を主要取り組み指標(KPI)として設定しています。引き続き、環境負荷低減と高い経済性を両立できる新製法の開発に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

以上

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住友化学株式会社
コーポレートコミュニケーション部
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