イニシアティブへの参画

基本的な考え方

住友化学グループは、サステナビリティ推進基本原則の中で「関係機関との連携」を掲げています。サステナビリティの推進、すなわち事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、自らの持続的な成長を実現するために、さまざまな国際機関、政府、地方政府、企業、業界団体等と連携することが重要であると考え、イニシアティブへの積極的な参画を進めています。

イニシアティブへの参画実績

国連グローバル・コンパクトにおける活動

住友化学は、2005年1月に日本の化学会社として初めて、国連が提唱する「国連グローバルコンパクト(以下、UNGC)に加盟しました。UNGCは、各企業・団体が、責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって社会の良き一員として行動し、持続的な成長を実現するための世界的な枠組みづくりに参加する自発的な取り組みです。人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、そして腐敗の防止に関わる10の原則を掲げており、13,000以上の企業・団体がこれに署名しています。当社グループは、これまでのGCへの継続的な関与と、UNGCが定める10原則を遵守した事業活動が評価されたことにより、世界で41社からなるLEAD企業のうちの1社となっています。

2020年度は、UNGCの2つのアクションプラットフォーム「Business Ambition for Climate and Health」および「Peace, Justice and Strong Institutions」に参画しました。
また、国連創立75周年およびUNGC発足20周年の節目となる2020年9月の国連総会において、UNGCが提唱する「A Statement from Business Leaders for Renewed Global Cooperation」に賛同しました。本宣言は、国際協調やグローバルガバナンスの重要性を世界のビジネスリーダーが改めて表明することを目的としたもので、本宣言に賛同した企業のCEOリストも加え国連事務総長に提出されました。

「A Statement from Business Leaders for Renewed Global Cooperation」の骨子

  • 国連創立75周年にあたる本年、世界は新型コロナウイルスの感染拡大、気候変動、先行き不透明な経済情勢など、さまざまな危機に直面している。
  • こうした中、私たちは世界のビジネスリーダーとして、国際協調の精神の下、全てのステークホルダーと連携して、倫理に基づくリーダーシップを発揮し、透明性の高いガバナンスを実行すること、構造的な不平等および不正の是正に向けた人権尊重などの諸取り組みを進めることを約束する。
  • また、各国政府に対し、ビジネス、個人および社会の繁栄のために、人権を守り、平和と安全を保障し、法の支配を堅持すること、国際協調と各国の法制度の枠組みを強化して人類と地球の利益に貢献すること、腐敗の抑止、レジリエンスの強化、そしてSDGsの達成に向け、多国間協調とグローバルガバナンスを強化することを要請する。

UNGCウェブサイト「A Statement from Business Leaders for Renewed Global Cooperation」

  • 国連グローバル・コンパクト10 原則

UNGCウェブサイト「国連グローバル・コンパクトの10原則」

リード企業 認定基準

  • 少なくとも2つのUNGCアクションプラットフォームに参加し、UNGC活動に継続的に関与するとともに、10原則とグローバル目標に沿ったリーダーシップを明確に示し実践すること
  • 10原則の取り組みの進捗状況詳細について、年次サステナビリティレポートを毎年提出すること

WBCSD※1への参画

住友化学はWBCSDに2006年に入会し、主に気候変動対応に関わる活動に参画してきました。
最近では、化学セクターの会員企業との連携を深めつつ、活動の範囲を広げています。具体的には、SDGsの枠組みを活用し、化学産業のサステナビリティへの貢献分野、課題を整理の上、その実現に向けた方向性を示した中長期のロードマップ(Chemical Sector SDG Roadmap)策定に参画しました。

WBCSD | Chemical Sector SDG Roadmap

また、WBCSD化学セクターTCFDガイダンス策定に参画しました。本ガイダンスでは、化学セクターにおけるTCFD提言の枠組みを活用した効果的な情報開示の方法や、シナリオ分析を行う際の基本要素を議論・解説しています。

WBCSD | TCFD Chemical Sector Preparer Forum Report

  1. WBCSD(World Business Council for Sustainable Development):
    経済界からの「持続可能な開発」についての見解を提言するために設立された団体。ダボス会議、ビジネス20(B20)、COP(Conference of the Parties – UN Framework Convention on Climate Change:国連気候変動枠組条約締約国会議)などの国際会議においてサステナビリティ推進に資する提言を行っている

TCFD※2提言への取り組み

住友化学は、気候変動対応に関する情報開示は時代の要請であるという認識のもと、この促進を目的とするTCFD提言の枠組みを活用し、当社の取り組みを積極的に発信しています。
TCFD提言への取り組みは、世界的にも始まったばかりであり、今後、企業による情報開示と、それに対する投資家からのフィードバックという対話が積み重ねられることで、気候変動対応に関する情報開示のあるべき姿についての国際的なコンセンサスが形成されていくものと想定されます。こうした中、当社は、TCFD提言関連のイニシアティブへの参画を通じて、ベストプラクティスを学びつつ、投資家と企業の対話を通じたガイダンス作りに協力しています。

イニシアティブへの参画を通じた取り組み

2017年6月 TCFD提言を公表と同時に支持
2018年8~12月 経済産業省「TCFD研究会」に参画
日本企業の強みが評価されるような開示の在り方を検討
2018年12月:経済産業省がTCFDガイダンスを発出
2018年12月~ WBCSD TCFD Preparer Forumに参画
2019年7月:WBCSDがTCFD化学セクターガイダンスを発出
2019年5月~

日本の産業界と金融界が立ち上げたTCFDコンソーシアムに参画 

2019年10月、TCFDサミットにて十倉会長が、「当社の気候関連機会獲得に向けた取り組み」について紹介

2019年10月:TCFDコンソーシアムがグリーン投資ガイダンスを公表

2020年7月:TCFDコンソーシアムがTCFDガイダンス2.0を公表

2020年10月、TCFDサミットにて山内コーポレートコミュニケーション部長が「当社の気候変動対応の取り組み」について紹介

  1. TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosure):
    主要国の金融当局でつくる金融安定理事会が、G20財務大臣・中央銀行総裁会議の要請を受けて設けた民間主導の特別チーム。気候変動に関する企業の情報開示を促進している

プラスチック廃棄物問題の解決に取り込む国際アライアンス
Alliance to End Plastic Waste (AERW)への参画

海洋プラスチック問題の解決に取り込む国内のアライアンス
Japan Clean Ocean Material Alliance (CLOMA)への参画

ICCA※3「国際化学工業協会協議会」における活動

  • International Council of Chemical Associations

ICCAの活動においては、住友化学は「エネルギー・気候変動」リーダーグループへの参画を通じて、化学製品や化学技術によるGHG排出量削減への貢献に関連する国際共同研究に貢献するとともに、それらの成果の普及に努めています。
また、「化学品政策と健康」のリーダーグループにも参画しており、世界各地における規制動向、製品中の含有化学物質の情報伝達の仕組みに関する調査、アジア諸国を中心とした参加各国におけるプロダクトスチュワードシップの普及に協力しています。さらに、プラスチック問題のタスクフォースにも参画し、マイクロプラスチック問題とプラスチックの代替品の問題についての健全な科学に立脚した議論に参画しています。

  1. ICCA(International Council of Chemical Associations):
    世界各国の化学工業協会・連盟間の対話と協力を通じて、化学産業界の戦略について各国協会間の調整を図るために設立された団体。会員に共通する重点課題および化学産業界の諸活動に関して、国際機関などへ化学産業界の代表として提言を行っている

女性のエンパワーメント原則(WEPs)における活動

  • Women’s Empowerment Principles

女性のエンパワーメント原則(Women’s Empowerment Principles(以下、WEPs))は、2010年3月に、国連と企業の自主的な盟約の枠組みである国連グローバル・コンパクト(以下、UNGC)とUN Womenが共同で作成した7原則です。企業がジェンダー平等と女性のエンパワーメントを経営の核に位置づけて自主的に取り組むことで、女性の経済的エンパワーメントを推進する国際的な原則として活用されることが期待されています。

女性のエンパワーメント原則(WEPs)

  1. トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進
  2. 機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃
  3. 健康、安全、暴力の撤廃
  4. 教育と研修
  5. 事業開発、サプライチェーン、マーケティング活動
  6. 地域におけるリーダーシップと参画
  7. 透明性、成果の測定、報告

住友化学は、2013年に社長名で署名し、2015年からは毎年ニューヨークの国連本部で開催されるWEPs年次会合に参加しています。
さらにUNGCのローカルネットワークである「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(以下、GCNJ)」のWEPs分科会においては、2016年度の設立当初から幹事企業として活動しています。2017年度以降は、女性活躍推進に関する課題に対して、WEPs 7原則を参照し、参加企業各社の具体的な取り組みに役立つ活動や発信を行うことで、GCNJ署名企業の国際競争力向上、ひいては日本社会のジェンダー平等の底上げに向けて、積極的に取り組んでいます。

当社が参画したGCNJ WEPs分科会 2020年度 活動実績

日時テーマ講演
1 2020年7月10日(金)

WEPsの最新動向

大西祥世氏
立命館大学法学部教授

2 2020年10月16日(金) 経営学の観点からのダイバーシティ 入山章栄氏
早稲田大学大学院早稲田大学ビジネススクール教授
3 2020年12月4日(金) アンコンシャス・バイアスと女性活躍推進の関係性 パク・スックチャ氏
株式会社アパショナータ代表
4 2021年2月18日(木) 安全、防災、減災における女性の視点や役割への期待 浅野幸子氏
減災と男女共同参画研修推進センター共同代表

5

2021年4月23日(金) 女性活躍推進について

村木厚子氏
元厚生労働事務次官、津田塾大学客員教授

(注)新型コロナウイルス感染症の影響によりオンラインで実施