ダイバーシティ&インクルージョン推進

基本的な考え方

住友化学は「サステナビリティ推進基本原則」に基づき、経営として取り組む重要課題の一つとして「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進」を掲げています。
当社グループ共通のD&I推進に関する基本的な理念を制定し、グループ各社の状況に応じた施策を推進しています。

ダイバーシティ&インクルージョン推進に関するグループ基本原則

多様な発想と価値観は、住友化学グループの競争力の源泉の一つです。新たな価値の創造に挑戦し続けるために、従業員一人ひとりの個性や属性の違いを尊重し、相互に緊密なコミュニケーションのもと多様性を受け入れ活かすことができる組織風土を醸成します。こうした考え方のもと、私たち住友化学グループは、ダイバーシティ&インクルージョン(Diversity and Inclusion)を推進します。

また、「すみか『こうします』宣言」の第2弾として労使共同で「すみかダイバーシティ&インクルージョン宣言」を表明しています。D&Iを通じて従業員も会社も共に発展できるよう、以下の5つのアクションアイテムを掲げ、実行に向けた諸施策を推進しています。

すみかダイバーシティ&インクルージョン宣言
5つのアクションアイテム

さらに、職場環境における身体的・精神的な差別やハラスメントなどを防止し、さまざまなバックグラウンドを持つ人々がいきいきと活躍できるよう各種取り組みを推進しています。

マネジメント体制

住友化学では、2010年からD&Iおよびワーク・ライフ・バランスの推進について、労使委員会を設置し、その推進のための情報共有、意見交換、労使それぞれの取り組みに関する進捗状況の確認を行ってきました。
2020年からは、「すみか『こうします』宣言」推進労使委員会に本機能を引き継ぎ、より発展的に取り組んでいます。

目標・実績

D&Iを当社グループとして推進するため、主要グループ会社約100社において、D&I推進に関するグループ基本原則に基づく具体的なKPIを設定しました。なお、KPIの設定にあたっては、D&Iを推進するために実施すべき最重要プロセスとして次の3点を定めています。

最重要プロセス

  1. 経営層を含めた多様な人材の確保、育成・登用
  2. 多様な人材の活躍を促進するための施策の実施
  3. 経営層、管理社員、一般従業員の各層における多様性に対する意識向上、ならびに多様性を受け入れ活躍を促進する組織風土の醸成に資する施策の実施

住友化学(単体)のKPI

2022年中に、以下の目標を達成する。

  1. 課長相当職以上の女性社員の割合を10%以上とする。(2021年4月:6.3%)
  2. 男性社員の育児休業取得率を70%以上とする。(2020年度:63.8%)
  3. 社員意識調査※1における以下の設問について、それぞれの肯定層を80%以上とする。
    1. 当社では出産・育児や介護をするうえで、働きやすい制度や環境が整備されている。(2019年度:77.2%)
    2. 職場には、男女共に育児や介護による休暇・休業や短時間勤務制度を利用しやすい雰囲気がある。(2019年度:69.5%)
    3. 当社では女性社員の能力が十分発揮されている。(2019年度:53.4%)
  1. 3年に1回実施

国内外グループ会社におけるKPI設定状況

各社で設定されたKPIは、「女性の積極活用や活躍推進」「ワークライフバランス」「国籍・人種・世代の多様化」に関するものが多く、今後グループ各社とともに、このKPI達成に向けた取り組みを推進していきます。

女性の活躍推進

D&I推進の一環として女性の活躍推進に焦点を当て、より多くの女性が活躍できる環境を整えるための施策を積極的に展開します。女性活躍推進法に基づき、次の目標を掲げ、具体的に以下の取り組みを実施しています。

住友化学株式会社 行動計画

  1. 計画期間
    2020年4月1日から2023年3月31日まで
  2. 目標と取り組み内容・実施期間

目標1「課長相当職以上の女性社員の割合を10%以上にする」

〈取り組み内容〉

  • 外部団体実施の研修等への派遣(2007年度から実施)
    本人のキャリア形成や知識・スキルアップ、外部とのネットワーク形成等を目的として、外部団体実施の研修等へ定期的に派遣する(原則、数名/年)。
    【対象】若手女性社員
  • D&I推進に資する社内講演会の実施(2013年度から実施)
    D&I推進の意義や、業務を通じた成長機会の提供の重要性に関する講演会を実施する。
    【対象】課長相当以上層
  • ダイバーシティ・マネジメント研修の実施(2019年度から実施)
    アンコンシャス・バイアスの理解、ダイバーシティ・マネジメント(リーダーシップ、人間関係力)の実践に資する「ダイバーシティ・マネジメント研修」を実施する。
    【対象】課長・チームリーダー
  • アンコンシャス・バイアスに関するラーニングの実施(2021年度から実施)
    アンコンシャス・バイアス全般に関する認識や意識向上を目的とした研修をeラーニング形式で実施する。
    【対象】全社員
  • 「すみか『こうします』宣⾔」の取り組みの実施(2019年度から実施)
    当社として⼤切にしたい考え⽅・価値観を宣⾔する取り組みである「すみか『こうします』宣⾔」のなかで、⼥性活躍推進やアンコンシャス・バイアスの払拭をアクションアイテムのひとつとして位置づけ、関連する諸取り組みを実施する。

目標2「男性社員の育児休業取得率を70%以上とする」

〈取り組み内容〉

  • 柔軟な働き方を実現するための環境整備の実施(継続実施)
    IoT活用による業務革新とワークスタイル変革の実現とワーク・ライフ・バランスの推進による生産性向上の実現により職場・各人の生産性をさらに向上させ、柔軟な働き方を実現しやすい職場環境を整える。
  • 制度内容の周知・PRの実施(継続実施)
    育児・介護等のライフイベント等、個別の事情・状況に柔軟に対応できる当社の諸制度に関し、継続的に周知・PRを実施する。また、子が出生した男性社員に対し、育児休業取得を推奨する。
  • 制度の利用促進のための施策の実施(継続実施)
    1. 労使委員会等を通じて各種制度の具体的な利用ニーズ・改善要望等を把握する。これにより、制度のさらなる利用促進のための施策の立案・実行に結びつける。
    2. 当社として大切にしたい考え方・価値観を宣言する取り組みである「すみか『こうします』宣言」のなかで、男性の育児休業取得、WLB制度の十分な活用・利用しやすい雰囲気づくり、フレックスタイム制の効果的活用、職場での協力体制についてアクションアイテムとして位置づけ、関連する諸取り組みを実施する。

D&I推進に資する社内講演会の実施

2019年より、「ダイバーシティ&インクルージョン」をテーマに、元厚生労働事務次官の村木厚子氏による社内講演会を実施しています。経営幹部、職場管理職(部長、課長クラス)、女性社員など幅広い対象者に対し、職場における女性・障がい者・高齢者・外国籍社員などの多様な人材を受容することの重要性について講演いただくとともに、D&Iのさらなる推進に向けたメッセージを発信いただきました。

ダイバーシティ・マネジメント研修

職場におけるD&I推進の要となる職場管理者層(課長クラス)を対象に、多様な人材をまとめ、チームの協働と目標達成に導くために必要なマネジメントの資質やスキル、組織パフォーマンスへの影響など、ダイバーシティ&インクルージョンに関わるマネジメント能力を身につける研修を実施しています。

男性従業員の育児休業取得促進

子が出生した男性従業員は、原則として通算2週間以上の育児休業取得を計画し、計画書を提出します。取得しない場合は、その理由について記入するなど、対象者が育児休業を取得することを前提(当たり前)とした申請方式としています。

イクボス企業同盟への加盟

住友化学ではイクボス※2を育て、男性従業員の積極的な育児参加をサポートします。社員が仕事と私生活を両立しやすい職場環境整備に積極的に取り組んでいます。

  1. 「イクボス」とは、部下のキャリアと人生を応援しながら業績を上げ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(管理職や経営者、女性も含む)

多様な能力・資質を持った人材の採用

住友化学グループの持続的成長を支える多様な人材確保に向け、国内留学生(外国籍)や、経験者、特定分野において高度な専門性を有する人員の採用を促進しています。また、女子学生比率の低い理系専攻分野においても積極的な採用活動を行い、採用者に占める女性社員比率引き上げにも取り組んでいます。

グローバル人材の活用・活躍推進

住友化学では、グループ各社のグローバルな事業展開を支える人材の充実を図るため、海外グループ会社のマネージャー以上の層を対象に、住友化学本体管理社員と共通の人事制度を導入しています。また、同制度のもと、海外グループ会社の主要ポジションに現地ローカル社員を積極的に登用するとともに、その候補者の育成および外部からの人材の新規採用を計画的に進めています。

海外の人材パイプライン(海外グループ会社ローカル社員)

  • 海外の人材パイプライン(海外グループ会社ローカル社員)

女性のエンパワーメント原則(WEPs)における活動

住友化学は、女性のエンパワーメント原則(WEPs)に署名するとともに、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)のWEPs分科会においては、幹事企業として活躍するなど、その普及活動や日本国内のジェンダー平等の底上げに向けて積極的に取り組んでいます。

障がい者雇用の推進

住友化学では、ノーマライゼーションの社会の実現に向けて、障がい者雇用に取り組んでいます。2017年8月には、さらなる障がい者の社会参画を支援し、勤労意欲のある障がい者の雇用機会を提供するために、株式会社住化パートナーズ※3を設立しました。同社では、知的・精神障がい者を中心に積極的に採用し、障がい者5名に1名の割合で指導員を配置するなどして、障がいのある社員が、自分らしくいきいきと働くことができるよう、サポート体制を整えています。今後も引き続き、障がいのある人が活躍できる環境を、当社・住化パートナーズ一体となって提供していきます。

  1. 2018年3月1日に、障害者雇用促進法に基づく特例子会社として、厚生労働大臣の認定を取得

D&I推進の取り組み実績(住友化学)

名称考え方2017年度2018年度2019年度2020年度
課長相当職以上の女性社員数(人)※4 女性社員の活躍を推進すべく、課長相当職以上の女性社員比率の数値目標を設定し、女性社員の登用を計画的に行っています 85 96 99 113★
課長相当職以上の女性社員比率(%)※4 4.5 5.1 5.2 5.8★
障がい者雇用率(%)※5 2018年4月に特例子会社の株式会社住化パートナーズが営業を開始し、2019年6月には当社グループ4社がグループ適用(関係会社特例認定)を受けるなど、勤労意欲のある障がい者の雇用機会の拡大を図っています 2.06 2.24

2.41

2.56★
定年退職後再雇用率(%)※6 各人の意欲や能力を適切に反映するとともに、多様な勤務形態が可能となる定年後再雇用制度を設けています 92.1 92.6 89.0 95.0

(注)実績には出向者を含み、出向受社員を除く

  1. 各年度4月1日現在
  2. 各年度6月1日現在
  3. 各年度3月末現在

当社役員が化学工学会賞で「女性賞」を受賞

住友化学の執行役員である福田加奈子は、公益社団法人化学工学会(以下、化学工学会)による2020年度の化学工学会賞において「女性賞」を受賞しました。福田は、当社グループのSDGs達成に向けた取り組みを力強く先導するとともに、講演などを通じて広く情報発信することで社内外でのSDGs普及に貢献しました。また、化学工学会においては、SDGs検討委員会のメンバーとして、女性のエンパワーメント原則(WEPs)会合などを通じて得た経験や知識を生かし、「札幌宣言」におけるジェンダー平等の視点を提案するなど宣言の策定にも寄与しました。こうした業績が高く評価され、今回の受賞に至りました。

(注)女性賞は、化学工学または化学関連産業に関わる技術上の優れた業績をあげた、あるいは、化学工学に関する優れた研究を行い、かつ男女共同参画推進のための制度や環境の整備に貢献した個人に授与されます。